免疫病理学研究会

ごあいさつ

 免疫学はこれまでサイトカインの同定とフローサイトメーター技術等の進歩に支えられて、細胞機能の研究を中心に発展してきました。一方、病理学は細胞組織学をベースとして免疫組織染色やin situ hybridizationのような分子病理学的解析技術の進歩によって、組織形態と構築の研究を中心に発展してきました。近年、1細胞レベルの遺伝子解析技術、マススペクトル解析技術、そして空間遺伝子発現解析技術等の進歩によってヒト臨床検体における組織微小環境の構造と細胞間相互作用を精細に解析できるようになり、免疫学と病理学の融合が飛躍的に進みつつあります。特にがん免疫の分野では、免疫細胞とがん細胞の戦いの場であるがん免疫微小環境の理解が進み、新たなバイオマーカーや治療標的の発見につながっています。また、自己免疫疾患の分野では、分子免疫病態と発症機序の解明につながることが期待されています。

 本研究会は、免疫学者と病理学者、基礎研究者と臨床研究者が一堂に会し、両学問の融合分野に関する情報交換と最新テクノロジーを利用した研究成果の発表・討論の場を提供し、「免疫病理学」という古くて新しい融合分野の発展と医療への応用を促進するとともに、次世代を担う若い研究者の育成を目指す研究会として令和7年2月に発足しました。多くの医科学研究者、創薬研究者および臨床医の皆様のご参加をお願い申し上げます。

2025年4月 免疫病理学研究会会長 鳥越 俊彦

発足組織委員会メンバー

榎本 篤(名古屋大学大学院医学系研究科分子病理学・腫瘍病理学)

大江 倫太郎(山形大学医学部病理診断学講座)

大栗 敬幸(旭川医科大学免疫病理学分野)


金関 貴幸(札幌医科大学医学部病理学第一講座)

小林 博也(旭川医科大学免疫病理学分野)


菰原 義弘(熊本大学大学院生命科学研究部細胞病理学講座)

谷口 浩二(北海道大学大学院医学研究院統合病理学教室)

塚原 智英(札幌医科大学医学部病理学第一講座)

塚本 博丈(京都大学大学院医学研究科附属がん免疫総合研究センター)

辻川 敬裕(京都府立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室)

冨樫 庸介(岡山大学学術研究院医歯薬学域腫瘍微小環境学分野)

鳥越 俊彦(札幌医科大学医学部病理学第一講座)

橋本 真一(和歌山県立医科大学医学部先端医学研究所分子病態解析研究部)

平岡 伸介(国立がん研究センター病理)

廣橋 良彦(札幌医科大学医学部病理学第一講座)

村上 孝作(京都大学大学院医学研究科附属がん免疫総合研究センター)

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